タバコの煙は脳卒中に悪影響を及ぼす

おはようございます。今年は雨が多く、なかなか気温も上がらない日が多いですね。雨が多いと、どうしても洗濯物が乾きにくい、外に干せないといった状況が続きます。もしかしたら外に出る機会が減って、家に閉じこもっている方もいるのではないでしょうか?一日に一回くらいは日光を浴びていますか?日光を浴びることは健康のためにとても良いとされています。その理由を知っていますか?

日光浴が健康にいい!

1.骨が丈夫になる

日光を浴びる事で、ビタミンDが生成されます。ビタミンDはカルシウムの吸収を促進する効果があるため、ビタミンDを正常値以上に保つことは骨の健康の維持や予防につながります。

2.1日の生活リズムが整う

これはとくに朝の日光を浴びることが有効です。朝から太陽の光を浴びることで、脳も1日の始まりを感じることができます。「朝」を感じられることで、どのくらいで昼なのか夜なのかをあらかじめ予測することが出来るため、その日1日の体内リズムが調整できるのです。また、明るい光を浴びることで、メラトニンというホルモン分泌が抑制されます。メラトニンとは日中の分泌が低く、夜間に増加する日内変動があるとされています。陽の光を浴びることで、メラトニンの分泌量をコントロールし、夜には眠たくなるようにされるのです。

3.リラックス効果

これにはセロトニンという神経伝達物質が関係してきます。セロトニンとは、感情や気分のバランスを整え、コントロールしています。セロトニンが不足してしまうと、脳機能の低下や、心のバランスを保つことが難しくなってしまい、ストレス障害やうつ傾向、睡眠障害に陥ることが知られています。また、この物質はメラトニンとは真逆で、日光を浴びることで分泌が促進されます。つまり日光を浴びることでセロトニンが分泌され、気分や感情が整い、気分が落ち着いてくるといった効果があります。

どれくらい日光を浴びたらいいの?

1日15分程度で効果があるとされています。長時間の日光浴は肌を傷つけてしまい、疲労にもつながりますので注意しましょう。頻度は、可能であれば毎日が望ましいですが、週に3日程度は是非日光を浴びた方が良いでしょう。あまり外に出る機会の少ない方は、太陽の光を浴びる機会をつくって気分をリラックスしてみませんか?そして健康診断で引っかかったけど予防対策を怠ってしまっている方、日光浴にプラスして日頃の健康管理、脳卒中などの病気予防を意識しましょう。

今日から始められる脳卒中などの病気予防

【運動】

運動して来なかった人が急に運動するとなると抵抗感があると思います。運動=辛いというイメージがある状態では、運動の継続は出来ません。そのため、運動は1日20分程度のウォーキングなどの有酸素運動がオススメです。有酸素運動にはダイエットや体力をつけるだけではなく、脳卒中の予防にも効果的です。徐々に歩く時間や頻度を増やしていきましょう。運動を持続する上で目標は重要となります。目安は、BMI(体格指数=体重kg÷(身長m)2)で標準適正(BMI18.5から25未満)を目指しましょう。

【睡眠】

現在、日本人の5人に人に1人は、睡眠時に何らかの障害を抱えているとされています。時間が不足しているばかりか、内容にも問題があると考えられる睡眠。しかも睡眠不足は、脳卒中、糖尿病、高血圧といった生活習慣病の原因になるともいわれています。睡眠には体の疲れを取るだけではなく、神経系の調整にも重要となります。睡眠不足が続くと疲労やストレスも体の調節機能のバランスを崩し、健康に悪影響を及ぼしますから、夜はできる限り決まった時間に寝て、十分な睡眠できちんと疲労を回復させ、朝起きて活動するというリズムを大切にしましょう。

【食事】

食事では塩分の過剰摂取に注意しましょう。塩分の摂り過ぎは高血圧につながりますので、塩分控えめを心掛けてください。日本高血圧学会の1日の推奨量は6g未満、厚生労働省の基準では1日の日の目標量が男性8g、女性7gです。また、脂肪はコレステロール値、糖分は血糖値と関係しています。それぞれ摂り過ぎに注意が必要ですが、「これを食べてはダメ」ということではなく、食生活全体でバランスを考えていただきたいと思います。他には、脱水症状を起こすと血液もドロドロになって血流に淀みができやすく、脳卒中につながるリスクも高まりますので、特に夏の暑い時期などは水分を十分に摂取するよう気を付けましょう。そして健康を害する一番の原因である喫煙。

なぜ、喫煙がいけないとされているのか?

喫煙は脳卒中と深く関係しています。喫煙は動脈硬化の原因の1つです。そして、促進因子でもあります。喫煙は脳卒中の発生や悪化を促進します。喫煙は血管を傷めて脳卒中を促進させます。喫煙すると、体内に吸収され循環している化学物質が血管に作用し炎症を起こします。そのため交感神経が緊張して血管の収縮も起こります。また、軽度の一酸化中毒になるため、慢性的な酸素欠乏が生じます。その代償のため体は血液を多く生産します。血液が固まりやすい状態(血栓形成)が生まれます。複合的な悪影響の結果、動脈内腔が狭くなって、内部に目詰まりが起こります。血液の粘稠度、血栓形成性が増していってしまいます。

タバコの煙は脳卒中に悪影響を及ぼす

タバコの煙には5300種類もの化学物質が含まれ70種類の発がん物質も含まれています。

アンモニア - 悪臭・刺激臭

ホルムアルデヒド - シックハウス・塗料

トルエン - シンナーの主成分

フェノール - 殺虫剤の主成分

ベンゼン - ガソリンの主成分

シアン水素 - ねずみ駆除剤

自分たちが嫌だなと思う身の回りのにおい成分が含まれているのです。

喫煙と脳卒中による死亡リスク

喫煙者の動脈硬化性疾患への悪影響は非喫煙者に比べて、心臓病死亡リスクは1.5~4倍、脳梗塞死亡リスクは2~3倍になります。禁煙すると、脳卒中や心臓血管死の危険性を低下します。4~5年で喫煙をされない方と同等の危険性になると言われています。

脳卒中にならない自分での正しい喫煙法とは

脳卒中の治療と再発予防のため禁煙しましょう。

① 減らす・軽くする・加熱式タバコへの変更はNG

②期日を決めて一気に禁煙を開始する

③一定の禁断症状は覚悟する(3~7日がヤマ)

④喫煙と結びつく生活パターンを変える(食後はすぐに席を立って歯みがき、コーヒーや飲酒を控える、朝のトイレ喫煙を洗顔にかえるなど)

⑤吸いやすい「環境」を作らない(タバコ・ライター・灰皿は捨てる、喫煙場所や喫煙者に近づかない、タバコを買っていた場所に近づかない、3原則「捨てる・買わない・もらわない」など)

⑥吸いたくなったら「代わりの行動」(深呼吸・水や茶を飲む・体操・歯磨きなど)

⑦再発は「1本だけ」から代わりの行動で対処

タバコの煙は、喫煙者だけでなく、周りの人にも影響を及ぼします。もう一度考えてみてくださいね。

Follow me!