質の高い睡眠をとろう

眠りたいのに眠れない。不眠で悩んでいる方はたくさんいます。日本人の5人に1人が不眠で悩んでいると言われます。

眠りとリズム

1日は24時間ですが、睡眠のリズムは25時間周期であることを知っていますか?睡眠障害でない方でも眠くなる時間がリズム通りだと1時間ずつ遅くなるということです。この周期を24時間に合わせるために日の光を浴びることが大切です。毎朝、決まった時間に浴びることで規則正しいリズムができます。リセットには2500ルクス以上の光が必要です。晴れた日の窓際程度の光です。朝起きたらカーテンを開け太陽の光を脳に届けましょう!

眠りと体温

私たちが夜に眠気を感じて自然に眠るためには深部体温(脳の温度)が関係しています。深部体温は眠る少し前から下がり、それと同時に強い眠気を感じることで眠りにつくことができます。入浴によって一度深部体温を上げることでその後下がりやすくなります。眠る2時間前に入浴しましょう。40℃前後の熱めのお湯でゆっくり入浴しましょう。

眠りとホルモン

眠くなるメカニズムは脳から分泌されるメラトニンという快眠ホルモンが関わっています。このホルモンは光によって抑えられ暗いとたくさん出ます。暗い場所で過ごすことで眠くなり朝の光を浴びると目が覚めやすいのはこのためです。眠る1時間前にはスマートフォンやテレビは避けましょう。灯りを徐々におとしましょう。メラトニンはトリプトファンというアミノ酸から作られます。トリプトファンを多く含む食材・・・。そば、肉類、赤身魚、プロセスチーズなどがあります。

睡眠障害と薬

入眠障害:寝つきをよくする

中途覚醒・熟眠障害:途中で目覚めるのを防ぐ

メラトニン受容体作動薬:体内時計の調節 

オレキシン受容体拮抗薬:覚醒と睡眠のバランスを睡眠に傾ける

睡眠薬も様々です。体に合ってない量を服用していると持越し効果によりふらつきやぼーっとするなど転倒につながります。合った薬、合った量を服用しましょう。睡眠薬を服用中にアルコールを飲むと副作用が強く出る場合がありますので控えましょう。また、睡眠の質は日中のリハビリの質にとても影響します。寝不足になっている状態でリハビリをしても集中できない、学習にも残らなくなってしまいます。

睡眠不足がもたらす脅威

ミシガン大学が2016年にインターネットで行った調査では日本の睡眠時間は100カ国中で最下位にランクインされたこともあります。また、睡眠が適切に取れていないと死亡率が増加すると言われています。睡眠不足は糖尿病、高血圧、うつ病の発生率も高くなってしまうのです。つまり、良質な睡眠を確保する事は様々な病気を予防する為にも重要になります。

睡眠は最初の90分が重要

睡眠は2つのサイクルを繰り返しています。1つ目は、ノンレム睡眠です。これは、脳と体がどちらも休息している状態です。2つ目は、レム睡眠です。これは、脳は起きていて、身体は休んでいる状態です。睡眠の質を高めるためには、眠りについてから最初のノンレム睡眠にどれだけ深く寝られるかで決まってしまいます。最初のノンレムは、眠り初めの90分に起きるため、この時間帯が睡眠の質を高める上で重要となります。

寝る前には〇〇をしてはいけない

就寝前にお風呂に浸かることは質の高い睡眠を阻害してしまう恐れがあります。理由は、人は眠りに入るスイッチに体温の変化が重要だからです。入浴から体温の変化がそのスイッチとなるまでにかかる時間が90分と言われていますので、入浴後に就寝するのは最初の90分のノンレム睡眠のサイクルを崩してしまう事になりかねません。また、寝る前の運動も興奮作用のある交感神経を優位としてしまうため、ストレッチ程度に抑えておきましょう。

起きたら〇〇をして覚醒スイッチオン

起きたらすぐに朝日を浴びましょう。覚醒のスイッチとなります。また、手や顔を冷たい水で洗う事もオススメです。睡眠の質を高めるためには、朝どのように起きるかが重要になります。これらは、リハビリや運動を行う上でも重要となります。

是非、皆さんも質の高い睡眠を獲得するためにこれらを実践してみてはいかがでしょうか?

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