脳卒中リハビリの目標はどうやって決めたらいい?

脳卒中リハビリの可能性を誰よりも信じて

脳梗塞は脳の中の血管が出血したり、血栓により詰まってしまうことで起こります。それによって脳の神経細胞が損傷してしまい、脳の機能を果たせなくなってしまいます。脳が司る機能は人間そのものです。動くこと、食べること、話すこと、呼吸をすること、考えることなどなど。(ほぼ)全ては脳が決定します。

脳の損傷というのは、現代の医療ではまだ再生出来ていません。いまは様々な研究機関が、再生医療を進め、いずれ脳細胞の再生が可能になるかもしれませんが。というよりはなってほしいです切実に。とはいってもそれを待っていても、脳卒中を患う人は次々に現れます。脳卒中は生活習慣病から発症率も高まるため、現代の日本では、脳卒中を完全に予防する事はできません。誰しもが再生医療を待っているかもしれませんが、待っているこの間は一体どうすればいいのでしょう?それでも生活を送らなければなりませんし、時間だけは過ぎてしまいます。それは嫌です。未来は、今があっての未来。今を生きて、その先につながるもの。今出来る事をやらずして、未来はありません。今できること、きっといっぱいあるはずです。それは人によっても違うかもしれません。でも、もしそこにリハビリという選択肢があるのであれば、選んでほしいなと思います。

再生医療と同じ、リハビリも、まだまだ未知で発展的な面が多くあります。科学的な根拠とされることがありますが、これはリハビリにおける最低限度の内容です。やると良いとされることでも、それは統計学的なことであって、すべての人間に当てはまるわけではありません。それよりもっと大切なのは、その人自身に最適なリハビリかどうかです。誰にでも効く、よりも、あなただけにめちゃくちゃ効く、そんなリハビリが「最適」だと思っています。それを、いつも探しています。あなた以外には効かなくても、あなたが良くなってくれるのであれば、それを推奨したい。リハビリには可能性が潜んでいます。限りもあると思っています。しかし、誰よりも信じて、それを体現していきたい。そんなことを思っています。

入院中のリハビリは、時間になると理学療法士、作業療法士、言語聴覚士のリハビリのスケジュールが組まれますので、自然とリハビリを継続することが可能となります。しかし、退院してから行う自宅リハビリは、一回当たりの時間や頻度、質などを自分で設定して続けていく必要があります。そのため、途中で続けるのを辞めてしまったり、リハビリの質が落ちてしまう事に対して悩まれている方も多いのではないでしょうか?

リハビリを習慣化するために重要な3つの極意

何かを始めても3日坊主しか続かない。リハビリをしないといけない事は分かっていてもなかなか続けることが出来ないのには、リハビリの進め方に原因があるのかもしれません。人が何かを習慣化するためには3つの事を意識していく事が重要です。

小さな目標から行うこと

リハビリを継続する事が出来ない方の多くは、最初から高い目標を立てすぎてしまい挫折してしまいます。目標が高すぎてしまうとその目標を達成する事が出来ない時に自分には無理だと途中でやめてしまいます。リハビリの目標を設定する時は、必ずできる目標から立てる事をお勧めします。例えば、立ち上がりの訓練を行う事を時は、1回でもいいから行う。と決めてしまうのです。そうすれば、すぐに目標を達成する事が出来ます。多くの場合、1回では物足りなさを感じるはずです。徐々に5回、10回、20回と回数を増やしていく事が出来るでしょう。

週に4回以上は行うこと

ある研究では、人は何かを習慣化させるのに週に4回以上行う必要があると言われています。週に4回以下しか行っていないと半年後に続けることが難しくなってしまうのです。そのため、①の極意である小さな目標をコツコツ行っていく事が習慣化には重要になってくるのです。少ない回数や時間からでも良いので週に4回以上続けていきましょう。

自己否定はしないこと

目標が達成できなかったりする時に自分はダメな人間だと自己否定してしまう方は注意が必要です。自己否定は習慣化の天敵です。リハビリをやり忘れてしまったり、週4回を継続できない時も自分を責めたり否定する事はしないようにしましょう。3日坊主になってしまう方は、3日坊主を続けていけば良いのです。リハビリは辛かったり、つまらない事が多いすよね。途中で挫折してしまう事もあるかと思います。そんな時は、自分を責めるのではなくてリハビリが出来た日を褒めてあげましょう。

リハビリの目標とゴール設定はとても重要

リハビリを進めるにあたって、みなさんは目標やゴール設定をお持ちですか?漠然とした目標になっていませんか?リハビリの目標はどうやって決める?リハビリを行う上で、目標設定やゴールの設定は非常に重要なものになります。病気や怪我をすると、たいてい「前のように」「元の身体に」と思うかもしれません。本心だと思いますし、当たり前のことだと思います。しかしそれはおそらく最終的な目標やゴールであって、そこまでのプロセスが欠けてはいませんか?骨折でも脳卒中でも、同じです。自然に良くなるものと、リハビリを行うことで回復を見込めるものと様々です。今置かれている状況や状態を見極め、一つずつ達成していった先に最終的な目標やゴールへ到達できるのです。まずは未来につながる目標やゴール設定をしっかり行いましょう。

ではリハビリの目標はどうやって決めたらいい?

一人で考えず周囲の意見も取り入れてみること

では実際に目標を考えてみましょう。となっても難しいものがありますね。自分の意見が、必ず最適な目標になっているかは分かりません。そこで、自分の周りの人の意見も少し取り入れてみましょう。理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、医師、看護師、ケアマネージャー、家族など。リハビリを行う上では、自分の周りにたくさんの人がいるはずです。全ての意見を鵜呑みにする必要はありません。情報を取捨選択し、自分が進むべき道につながると思う意見を少し取り入れてみましょう。

目標やゴールはその都度変えても良い

一生懸命に振り絞って考えたとしても、それはあくまで仮説に過ぎません。リハビリの進捗も変わることがあるでしょうし、体調による変化もあるかもしれません。そこで意固地になって目標に向かい続ける必要はありません。柔軟に上方修正あるいは下方修正していきましょう。繰り返し、修正を図ることで目標やゴール設定は徐々に収束していくと思います。

見極めることを目標にしてしまう

とはいってもどうにも難しい時もありますよね。リハビリが常に改善に向かうとも限りませんし、タイミングによって伸びる時期と停滞するような時期があると思います。そういったときは「見極める」ことを目標にしてしまいましょう。ただし、それだけではいけません。「何を」「いつまでに」見極めるのかはしっかり決めておきましょう。

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