私の筋力はどれくらい?筋力を把握してリハビリのモチベーションをあげよう!

おはようございます。

今回のテーマは「高齢者の身体機能の特徴」です。

誰しも生きていれば歳をとり続けます。その中で様々な身体の変化が生じてきます。

これは、リハビリをする上でも関係してくるポイントになります。

高齢者の特徴を知っておくことで、病気の予防やリハビリの目標も立てやすくなります。

では、加齢に伴う身体の特徴にはどのようなものがあるのでしょうか?

加齢に伴う身体変化

・運動機能の低下

加齢に伴い運動機能は低下してきます。

筋力低下、骨や関節の変形、循環機能、呼吸機能の低下が運動機能の低下に影響してきます。

転倒しやすくなってきたり、疲れやすくなるのも様々な要因が絡み合っているのがわかります。

・筋肉量の低下

加齢に伴って筋力が低下します。

加齢に伴う筋力低下は筋の萎縮が見られます。

70歳の筋肉と20歳の筋肉を比較すると、70歳の筋肉は30%の低下がみられるといわれています。

・循環機能、呼吸機能の低下

加齢に伴い心臓血管系は肥大や拡張といった変化を起こします。

また、血圧は年齢が上がるにつれて高くなり不整脈や心不全などの心疾患になりやすくなります。

・排泄機能低下

加齢に伴い排泄機能の低下がおこる。頻尿になり、夜間排尿回数が増えることが多い。

・認知機能低下

認知機能が老化する1番の原因は加齢です。

60歳を過ぎると認知機能が少しずつ衰えるといわれています。

・免疫機能低下

高齢者になると免疫機能が低下します。

免疫機能は60歳と20歳を比較すると半分になると言われています。

免疫機能の低下は感染症になるリスクを高めてしまいます。

加齢に伴い筋力同様「握力」も低下していきます。

握力の低下は多くの日常生活を阻害してしまいます。

リハビリでは目標の目安として握力を測定します。

高齢者の握力測定

筋力測定には、様々な種類のものがありますが、高齢者の方にはハードなものが多く測定が困難なケースも多いと思われます。

しかし、「握力測定」は難しい動きを必要とせずに、安全に行う事が出来るため、高齢者の筋力測定に適しています。

握力というと上半身の筋力を測ることが目的ですが、握力は全身の筋力と相関があるとも言われているため、筋力測定を行う事は重要です。

また、厚生労働省によると「握力の経年低下が大きいほど総死亡、循環器死亡、およびその他の死亡リスクが有意に上昇」するなど、多くの研究で握力と疾病リスクが関連しているとも言われています。

握力の正しい測定方法

握力は、握力計を用いて行います。

まず、握り方についてですが、握った指の第二関節が90度になるように調整してください。

次に、腕の位置についてです。腕は自然にまっすぐ下すようにしてください。

その際に、握力計が衣服や身体に触れないように注意してください。

また、肘が曲がってこないことも注意するポイントです。

このやり方で左右交互に測定を行い、良いほうを記録しておきましょう。

高齢者の握力平均

60歳以上の中高齢者の握力の平均値は、

65~69歳では、男性39.98kg、女性25.20kg、

70~74歳では、男性37.36kg、女性23.82kg、

75~79歳では、男性35.03kg、女性22.29kgとなっています。

一般的に、筋力は30歳代から徐々に低下していきます。

握力は、40歳代から低下していきます。

握力の低下は家事場面での料理や洗濯にも影響します。

生活の質を低下させないためにも、今の握力を測定することから初めてみましょう!

握力以外にも筋肉・筋力を測定する方法があります。

筋の周径を測ってみよう!

リハビリでの筋肉トレーニングは筋力をつける以外にも筋肉の量を増やす効果もあります。

また、筋肥大に伴って筋力も増加するという研究もあるため、筋の周径を測っておくと筋肉の量が増えているかを数値化する事が可能になります。

主に図る部位としは、二の腕、大腿の筋肉の周囲を測っておくと良いでしょう。

測る部位を固定するために、例えば膝上から何センチを測るようにする工夫があるとより正確に測ることが出来ます。

その他にも徒手筋力測定という筋力を0~5で評価をするものもございます。

病院でリハビリしたことがある方は一度はやったことがあるかもしれません。

しかし、判定には対象者の他に検査者が必要な事と検査者の主観が評価に出る事から一般家庭では用いるは難しいかもしれません。

機器を使った筋力評価

・In Body(高精度体成分分析装置):

最近では病院やデイサービス、フィットネスジムなどにも置いてあることが多いので目にしたことがある方も多いのでしょうか。

体内の水分量から筋肉量や脂肪量などの体成分を測定する機器になります。

ペースメーカーを埋め込みされている方は使用する事ができません。

・ハンドヘルドダイナモメーター:

筋力評価をする際に筋力をkgで数値化する事が出来る機器になります。

こちらも前述した徒手筋力測定で用いるものになりますので、病院などの専門職種の検査者が必要になります。

病院でのリハビリを受けられている方は、リハビリスタッフに筋力を数値化するものはあるか聞いてみてはいかがでしょうか? 

筋肉トレーニングは筋肉の量や力をつけることが目的なので自重以上の負荷がかかります。

そのため、楽な運動は少なく、人によっては辛いというイメージがついてしまいます。

また、実際に頑張っている筋トレの効果が目に見えづらいもの。

筋肉トレーニンの効果を数値化することで目標ができモチベーションも上がります。

ぜひ取り入れてみてくださいね。

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