脳卒中リハビリで知っておきたい筋力トレーニングと体幹の考え方

脳卒中と筋力トレーニング

脳卒中と筋力トレーニング

筋力トレーニングというと若者がジムで鍛えることを想像しませんか?

筋力トレーニングは筋力を向上させる事を目的に行われます。

脳卒中患者さんの多くは、麻痺の影響で筋力を十分に発揮することが出来ずに何もしなければ徐々に筋肉が痩せてしまい歩けなくなくなってしまう可能性もあります。

そのため、筋力トレーニングは高齢者や脳卒中の方にとっても重要になります。

筋力トレーニングは筋力を増加せるためにする為だけに行うと勘違いしている方もいるかもしれません。

実は筋力トレーニングには筋力増加の他にも様々な効果があります。

筋力トレーニングの効果とは

筋力トレーニング効果

◇基礎代謝を向上して脳卒中の冷えを予防

基礎代謝とは、人間が生きるために必要な心臓の動きや呼吸、体温調節などを行うための最低限のエネルギーを指します。

筋力トレーニングを継続して行うと筋肉量が増加して基礎代謝量が増加します。

脳卒中の方の多くは冷えや肩こりにも悩まされている事が多いです。

筋肉量が増えることで身体だの中で熱を作り出すことができこれらの改善にも期待ができます。

◇脳卒中の原因になる慢性疾患の改善

慢性疾患とは、徐々に発症して治療も経過も長期に及ぶ疾患の総称です。

糖尿病や高血圧、高脂血症などが代表的であります。

その原因は、生活習慣病によるものが多く占めています。

また、脳卒中の原因疾患としても大変重要となるため、筋力トレーニングを行うことで慢性疾患の予防と改善を期待することが出来ます。

◇脳卒中の生活機能の改善

筋力トレーニングを行うことで、歩くための筋肉など日常生活を行うために必要な筋力増加に期待が出来ます。

普段の日常生活がより楽に行えるようになったり(階段の昇り降りや買い物)、趣味などの活動の範囲が増えます。

高齢者でも筋力は増えるのか?

高齢者でも筋力は増えるの?

高齢者でも筋力トレーニングを適切な負荷量や頻度で行うことで、筋力増強の効果が得られると言われています。

一般的には筋力トレーニングで高い効果を得るためには、高強度の負荷を筋肉に与えることが有効とされていますが、高齢者では筋肉が若者と比べて傷つきやすく筋肉や関節に痛みが生じることがあります。

そのため、高齢者の筋力トレーニングは、その方のあった内容で行う必要があるのです。

自分の体重を負荷として利用する自重トレーニングといわれる負荷の小さい運動でも効果が期待できるとされていますので、毎日コツコツ行う事から始めてみましょう。

筋力トレーニングは脳卒中の予防にもなる事は是非、覚えておいてくださいね。

筋力トレーニングは無理ない範囲で継続して行っていきましょう!

そして「格好良く歩く」ことを目標にしましょう。

脳梗塞を発症すると何らかの後遺症が残ってしまう方が大勢います。

後遺症があると、歩く際に、腕が勝手に曲がってしまう、つま先を擦ってしまう、足ががくがくなってしまう、足をぶん回して振り出してしまうなどの歩き方になってしまう方がいます。

脳の損傷部位や大きさ、発症からの時期など、様々な要因が重なって、そういった歩き方が形成されていきます。

そこで多くの方が思う事は、「思うように足が動かない」ではないでしょうか。

だから足がしっかり動くようにと、足を鍛える運動を頑張っている方もいるのではないでしょうか。

しかし、ここで一つ着目してほしいのは、「体幹」です。

脳卒中の方が筋力トレーニングをするなら、体幹のことを知っておこう

体幹とは

体幹とは、いわゆる胴回りのことです。

体幹は、「歩くときには動かさないじゃないか」と思うかもしれません。

しかし体幹にはとても重要な役割があります。

いわば体幹は「手足の動きを支える身体の幹」にあたります。

幹が安定していないと、その先の枝はぐらぐらで不安定になってしまいます。

手足が自由に動くためには、まず土台となる体幹の安定性が必須です。

また、体幹はもう一つ重要な役割があります。

手や足が脳から指令を受けて動き出すほんのわずか前に、先に動き出すとも言われています。

これは無意識に行われている脳と体の機能なので、自ら意識して行う事はできません。

この機能は、体幹が安定していることで初めて働きます。 

このように体幹は脳卒中のリハビリを行う上で、必ず見ていかなければいけない重要なところなのです。

手足のリハビリももちろん重要なのですが、それだけでは上達が滞ってしまう可能性があります。

しかし重要度も人それぞれです。

「格好良い歩きが出来ないのか」をしっかり見極めて、自分自身に合った、最適なリハビリを行いましょう。

それが出来れば、今よりももっともっと「格好良い歩き」が出来るようになるのではないでしょうか。

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