くも膜下出血ってどんな病気?

おはようございます。カラダの先生ブログです。

本日のテーマは「くも膜下出血とは」です!

おそらく名前は聞いたことある方も大勢いる病気かと思いますが、どんな病気なのかは詳しく知らない方もいることでしょう。

今回はこのくも膜下出血について詳しくお伝えしていきたいと思います。

くも膜下出血とは

くも膜下出血とはその名の通り、「くも膜」と呼ばれる膜の下に起こる出血のことです。

脳の表面を走る太い血管に脳動脈瘤ができていて、急激な血圧の変動などによってその動脈瘤が破れてくも膜下腔に出血します。

記憶に新しいところでいえばジャニーズ事務所のジャニー喜多川や歌手の星野源やglobeのKEIKOも同じくも膜下出血を発症した経験がありますがご存知でしたか?

くも膜って何だろう?

脳は頭蓋骨に守られているのですが、直接骨が脳に接しているわけではありません。

その間には層になって脳を守っている膜が存在します。

脳に一番近い表面を覆う軟膜、その上にくも膜、さらにその硬膜と呼ばれる膜があります。

このくも膜と軟膜の間を「くも膜下腔」と呼ぶのですが、ここには脳脊髄液で満たされ常に循環しています。

さらにここには太い動脈もあり、この血管から出血すると、くも膜下腔に血液が勢いよく広がっていきます。

これをくも膜下出血と言います。

くも膜下出血を起こす原因として最も多いものが脳動脈瘤の破裂になります。

動脈瘤とは動脈にできたコブで、これは脳の太い血管の枝分かれする部分にできやすい特徴があります。

この脳動脈瘤の破裂から発症するものでおよそ80~90%とされています。

くも膜下出血を発症する年齢や頻度は?

一般的に脳梗塞や脳出血などは高齢者に多く発症することが多いのですが、くも膜下出血はそれよりも若い年齢で発症することが多いとされています。

くも膜下出血は40~60歳代で多いとされています。

他の病気に比較して若い年齢で発症するため、まだまだ働き盛りの年齢であったり、子育て中の年齢です。

発症の頻度は人口10万人あたり約20人の割合で発症します。

つまり5,000人に1人程度です。

男女比は女性の方が男性に比べて約2倍多いとされています。

くも膜下出血の症状

頭痛

くも膜下出血の症状でまず挙げられるものが頭痛です。

発症した最初に来る症状であり、その痛みは「突然ハンマーで殴られたような激しい痛み」と表現されるほど。

吐き気、嘔吐

頭痛と同時に起きやすいとされています。

吐き気を感じたり、時には嘔吐することがあります。

意識障害

意識障害が出現することもあります。

しかしこれは一時的なものであり次第に回復してくることが多いとされています。

脳内出血を伴っている場合は麻痺が出たり、意識障害が消失しない場合もありますので注意が必要です。

複視

頭痛がない場合でも、急に視界がぼやけてくる、物が二重になって見えるような場合があります。

こういった状態を複視と言います。

この複視が出現した場合も、くも膜下出血の疑いがあります。

これは脳動脈瘤が眼球の運動を支配する神経を圧迫していたりすることでおきます。

くも膜下出血の死亡率

脳動脈瘤が破裂して発症するこのくも膜下出血は、基本的に突然何の前触れもなく起こります。

24時間いつでもどこでも発症する危険性があるほど。

そのため死亡率が高くなってしまいます。

その死亡率はおよそ50~60%とされ、他の病気と比べてもとても高い死亡率となります。

さらに死亡を免れても、およそ20%の人は何らかの後遺症を残すとされ、リハビリや状態によっては介護が必要になってきます。

30%の人は治療を経て殆ど後遺症なく社会復帰できます。

この数字から見ても、とても恐ろしい病気ということがよくわかりますね。

こうなるといかに発症しないようにするかが重要になりそうです。

くも膜下出血の危険因子

これだけ死亡率が高い病気です。

まずは発症しないよう、どんなことに気をつけたら良いのか考えてみましょう。

くも膜下出血を起こす最大の危険因子は脳動脈瘤の破裂です。

これを防ぐためには、自分の血管内に動脈瘤がないか検査することです。

動脈瘤があっても何にも症状がないことが多いため、あること自体に気がつかないのが普通です。

そのためこまめにMRIを撮って自分に動脈瘤がないか確認しましょう。

と言いたいところですが、実際問題、MRIを撮ることなど滅多にありません。

仮にあっても、頻回に撮ることはまずあり得ません。

そのため、動脈瘤があることが分かった人は専門の病院で診てもらうことが必要ですが、まずは脳動脈瘤を出来ないように、少しでも気をつけられることをやっていきましょう。

高血圧

血圧が高い状態は血管に強い圧をかけている状態となりますので、脳動脈瘤が破れる可能性を高めます。

さらにこれはくも膜下出血に限らず脳梗塞などの危険因子にもなり得るものです。

健康診断などで高血圧と診断されたことのある方は専門の病院を受診し、降圧剤などで血圧管理を行いましょう。

力みや便秘

力むというのは血圧を高める動きになるため、その勢いで動脈瘤が破裂することもあります。

便秘の方は、ついつい力んでしまいがちですが、あまり力みすぎも気をつけましょう。

急な温度変化

急激な温度変化は血管が拡張と収縮の幅が増大します。

寒いところから急に暖かいところに行くことや急に熱いお風呂に入ることは心臓や血管に大きな負担がかかってしまいます。

少しずつ体を温度に慣らして行くことが良いとされます。

過度の飲酒

喫煙

喫煙によるリスクは非喫煙者と比較しておよそ2~3倍と言われています。

もし喫煙をされているようでしたら、そのリスクを踏まえて喫煙するか、今すぐ辞めることをオススメします。

腎臓の病気

血縁関係にくも膜下出血の人がいる

くも膜下出血の場合、遺伝的因子があるとされ、血縁関係にくも膜下出血の人がいるとおよそ3倍発症しやすくなると言われています。

そのためもし血縁関係にくも膜下出血の人がいるという方は、より上記の項目に気をつけましょう。

まとめ

とにかく危険な病気ということはお分かりいただけたのではないかと思います。

脳梗塞や脳出血は今の日本では生活習慣病に位置付けられるくらいの病気です。

自らの生活習慣を今一度見直し、もし改善できることがあるようならすぐに取り掛かりましょう。

発症前の行動が重要です

Follow me!