脳卒中とは?脳卒中の分類や後遺症の種類について

こんにちは。カラダの先生の西田です。

皆さん、脳卒中と聞くとどんなことを思い浮かべますか?

脳の血管の病気だということは分かっていても、実際どのような症状が起こるのかご存じでしょうか。

芸能人や有名人が発症してニュースになることもありますよね。

そのため、おそらく大多数の人は一度は耳にしたことがあることでしょう。

今回は、脳卒中の症状について簡単にお伝えしたいと思います。

脳卒中とは?

「脳卒中」という言葉の「卒中」ってどういう意味か知っていますか?

んー、聞いたことない言葉だ。。

卒中とは「突然現れる症状」という意味なのです。

脳卒中になると、今まで元気だった人が突然言葉を出せなくなったり、手や足が動かせなくなったりするなどの症状が出ることがあります。

また判断力や記憶、感情など人格にまで影響してくることもあります。

特に中高年の働き盛りの人が発症することが多く、家庭生活、社会生活においても不自由になることがあります。

脳卒中には3つのタイプがある

脳卒中は、脳の血管が詰まって血が流れなくなるために、脳が障害されてしまう「脳梗塞」と、脳の血管の壁が弱くなって、そこから出血してしまう「脳出血」「くも膜下出血」があります。

脳出血は、脳の中の細い血管が破れて出血するもので、くも膜下出血は、脳の表面を走る太い血管から出血して、血液が脳の表面に広く拡がる病気です。

これらの3つのタイプの脳血管障害は、急激に脳の症状が出る、という共通点も多いのですが、くも膜下出血と他の2つとは病気の原因が異なります。

脳梗塞と脳出血は、動脈硬化や高血圧による血管の変化によることが多く、主に中高年の病気ともいえます。

くも膜下出血は、血管の一部に異常なところができていて、そこから出血することが多く、年齢も少し若い年代が中心になります。

脳卒中の3つのタイプの頻度は、「脳卒中データバンク2020」によると脳梗塞がもっとも多くて全体の76.4%を占めています。

次いで脳出血が18.9%、くも膜下出血が4.7%となっています。

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脳卒中患者は増えている?

脳卒中は、治療法の進歩に加えて高血圧の予防に力が入れられるようになり、以前は多かった高血圧性脳出血は減少しています。

脳出血は脳梗塞に比べて、発症後まもなく死亡する人が多く、そのため脳卒中は死亡原因の第1位を占めていました。

しかし、脳出血が減る一方で死亡率の低い脳梗塞が多くなったため、現在では脳卒中による死亡率は減少し、死因としては「がん」、「心疾患」、「老衰」に次いで第4位になっています。(厚生労働省「人口動態統計月報年計の概況2019」)

これは食事の欧米化、塩分の多い食事、運動不足、ストレスなどにより、高血圧とともに高脂血症、糖尿病などの生活習慣病が増加し、動脈硬化が進みやすいことが大きく関係していると考えられています。

脳卒中の初期によくみられる症状

脳卒中になると初期の症状には、次のようなものがみられることがあります。

● 片側の顔、腕、足が突然しびれたり、力が入らなくなる。

● 呂律が回らなくなったり、話したいのに、急に言葉が出なくなる。

● 意識が混濁し、話したり理解したりすることがしにくくなる。

● 人の言うことが理解できなくなる。

● 片側の目が見えなくなったり、両目でも見える範囲が狭くなったりする。

● 物が二重に見える。

● 明らかな原因がないのに突然の強い頭痛がする。

● めまいがする、吐き気がしたり嘔吐する。

● 食べ物が飲み込めず、むせやすい。

ただし、これらの症状が一時的に出ても、時間が経過すると良くなることがあります。

これを「一過性脳虚血発作(TIA)」といいます。

一時的に脳への血流が途絶えたために出る症状で、一般的には24時間以内に症状が消えてしまうのが特徴です。

症状が消えたからといって安心してしまわずに、病院受診して精密検査を受ける必要がありますので気をつけましょう。

一過性脳虚血発作についてもっと知りたい方はこちら

脳梗塞、脳出血、くも膜下出血の症状

脳梗塞、脳出血、くも膜下出血は、どれも脳の血管障害であり、症状だけでは、どの病気か判断しにくいことが多いのですが、それぞれ次のような傾向があります。

●脳出血やくも膜下出血では、ほとんどの場合、頭痛を伴うが、脳梗塞では少ない

●くも膜下出血では、突然の強い頭痛で発症し、吐き気や嘔吐を伴いやすい。頭痛はすぐには消えず数日間続く

●脳出血やくも膜下出血は突然に発症するが、脳梗塞は突然発症するものからゆっくり発症するものまである

●くも膜下出血ではマヒを伴わないが、脳出血ではほとんどで麻痺を伴う

●脳出血やくも膜下出血は、昼間の活動時、入浴時、飲酒時、排便時、興奮時などに多く、脳梗塞は、夜間や起床時に発症することが多く、脱水時にも起きやすい

脳梗塞の症状についてもっと知りたい方はこちら

まとめ

突然、片側のしびれや脱力感などが出現した場合、「しばらく様子を見てみよう」と判断される方は多いと思います。

症状が軽減したとしても、それは「一過性脳虚血発作」の可能性もあるため、一度、病院に受診し精
密検査をしてもらうことをお勧めします。

また、突然の強い頭痛に襲われた場合は、様子を見ずにすぐに救急車を要請しましょう。

もしご自分の身体に異変がみられた場合に、「脳卒中かも?」と疑って早めの対応を心掛けましょう。

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