座位姿勢を学ぶ上で抑えておきたいポイントとは

この記事はこのような方にオススメ

・姿勢制御について基礎から知りたい
・座位姿勢の基本的機能を知りたい
・姿勢動作分析が苦手

座位姿勢は、歩行、立ち上がり、リーチ動作などの、日常生活場面で必要な動作の開始姿勢となります。

特に我々日本人は世界中の国や地域と比較して最も座位でいる時間が長いといわれており、この座位姿勢を評価及び介入対象とすることが多くなるのかもしれません。

座位姿勢の左右差やアライメントの崩れは、その後の動作に影響を及ぼし、代償動作となるケースも考えられます。

つまり、座位姿勢の特性や評価を知る事で、歩行動作等にも繋がる座位姿勢のアプローチが可能となります。

まずは座位姿勢の基本的な構成を理解し、応用できるための知識に変換していきましょう。

座位姿勢のアライメント


まず座位姿勢にはいわゆる最適なアライメントがあります。

矢状面上においては、耳垂、肩峰、坐骨結節が垂直に整列されていること。

そして股関節と膝関節は90°屈曲位、足関節は0°となっていること。

前額面上においては体幹の左右が対称であること。

simple is bestです。

外観上でのアライメントの評価は簡易に行えますので、どんなアプローチを行うときでもまずは簡単に確認してみても良いのではないでしょうか。

評価する際は座面の高さや硬さなどにも少し留意して行いましょう!

さらに深掘りしていくと、様々な評価ポイントが出てきます。

座位姿勢一つとっても千差万別であり、個人差も大きいかと思います。

まずは理想的なアライメントを知り、そこから逸脱しているポイントがどこなのか評価していきましょう。

座位姿勢は最適なアライメントだけで成立するものではありません。

座位アライメントはあくまでも静止姿勢であり、そこから行動に移るためには姿勢の変化を伴います。

座位姿勢下での動作とは、立ち上がる、手を伸ばすなど、上肢下肢の目的に応じた運動が行われます。

上肢の重さと体幹の釣り合いがとれ、大小の操作を行うためのバランス能力や姿勢制御が大切であり、下肢ではその支持性と体幹とのダイナミックなバランス能力が重要となります。

いずれの場面においても姿勢が制御できている座位姿勢こそ、最適な座位姿勢と言えるでしょう。

安定した座位姿勢には、体重を支持できること、体重移動を容易に行えること、筋活動をスムーズに行えることが大切です。

綺麗な姿勢を保持しようとして努力性に姿勢を保持していても、そこから動作に移ることは困難です。

姿勢制御は動作 to 動作の、動作転換がスムーズに行えてこそ成立します。

座位姿勢下における体幹垂直位保持に作用する筋

安定した座位姿勢を保持するためには、静止姿勢でも無意識下での筋活動があります。

前額面上で働く筋群

・腸腰筋
・腰多裂筋
・脊柱起立筋
・頸半棘筋

矢状面上で働く筋群

・腰方形筋
・脊柱起立筋
・広背筋

水平面上で働く筋群

・内腹斜筋
・外腹斜筋
・前鋸筋
・菱形筋

これらの筋がいずれの筋活動においてもシナジーとして協同して活動することで安定した座位姿勢を保つことが可能になります。

以上で座位姿勢バランスについて簡単にまとめたものになります。

ご参考にしていただけました幸いです。

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