これからのリハビリはどうなる?

おはようございます。今回のテーマは「医療・介護問題」についてです。

「介護」はまだ自分には関係ないと思っている方も多いかもしれませんが、それは大きな間違いです。人生100年時代と言われ、平均寿命は伸び続けて、健康寿命は横ばいになっていて、介護が必要な方も増加し続けています。今回はそんな介護問題を他人事とは思わずに考えてみましょう。

介護における「悩み」

・介護の悩み(ストレス)

介護をされている7割以上の方が介護に対してストレスを抱ええていると言われています。介護者の悩みや原因の一番は、「家族の病気や介護」についてです。次いで「自分の病気や介護」となっています。介護者にとっては介護=ストレスと感じている人が多いということです。その介護の中でも不安になる要因は「認知症の対応」や「外出時の送迎」「夜間の排泄」などが特に不安に感じるポイントとの事でした。

・介護の悩み(時間)

1日の中の介護をする時間は、介護度によって時間が変わってきます。要支援の介護時間は、半日以下が多く、要介護3以上の介護時間は、半日以上、ほとんど終日が大半を占めるようになります。要介護4以上になると2人に1人が付きっきりの介護をしている事になります。

・介護の悩み(孤立)

介護者の方の多くは、介護で手一杯で、親族や近所の方とも疎遠となり孤立してしまう方がとても多いです。人と関わる時間が短くなってしまうと余計に人に頼れなくなり、一人で介護を抱え込んでしまいます。

・介護の悩み(経済的な負担)

介護保険を利用しても、介護は紙おむつや防水シーツ、食品など費用が増します。訪問介護などの介護サービスを介護保険の支給限度額内に収めたとしても、在宅介護には、紙おむつや防水シーツ、介護食品などの介護用品に費用がかかります。介護離職をする方も少なくないため、貯蓄や要介護者の年金に頼ることになり、経済的な不安を抱える事になります。

介護疲れの対処法

『一人で介護を頑張りすぎない』

自分の1日の時間を全て介護に費やさないようにしましょう。デイサービスやショートステイなどを利用して自分の時間が作れる際は、自分の好きな事やリラックス出来る事をしてみましょう。また、介護をしている仲間を見つけて話をするのもストレス発散になります。最近では「介護家族の会」なども増えてきています。現在は人の手で行っている介護ですが、将来的にはテクノロジーが加わると言われています。期待は高まりますが、介護を含め未来のリハビリテーションはどうなっていくのでしょうか。

これからのリハビリテーションはどうなる?

最近ではテクノロジーの発展が目まぐるしくなってきています。テクノロジーの発展によって、患者さんの身体を支えて持ち上げる、といった重労働などは、ロボットが担っていくことになるでしょう。また、医療の進歩によって、現在はリハビリが必要なパーキンソン病などについて、注射一本で対応することもできるようになるかもしれません。リハビリが必要な範囲が変わってくることもあるでしょう。テクノロジーで出来ること、人にしかできないことがあるのではないでしょうか。この違いを考えてみましょう。

テクノロジーの進化で出来ること

最近のリハビリ業界では、AIやロボットを用いたものが続々と出始めています。例えば、脳卒中や脊髄損傷などにより、体を動かす機能に障害が見られるケースでは、ロボットによって身体の体重分を免荷して身体の動かし方を信号で伝えるものは存在します。また、どの筋肉が使えていないかを筋電図で細かく評価して最適なリハビリメニューを立案する時代も近いかもしれません。将来的には、姿勢分析、歩行分析、治療方針の決定などは、AIができるようになり、リハビリ職が日常的に行ってきた業務に変化が出てくるでしょう。では、次にこの時代の変化に私たちリハビリ職種はどのように対応していく必要があるのかについて考えてみましょう。

人にしか出来ないこと

リハビリテーションの分野でAIやロボットのテクノロジーがどれだけ進んだとしてもリハビリ職種の仕事はなくならないと思います。それは、リハビリテーションの業務の中には人にしかできないことが多く存在するからです。例えば、コミュニケーションです。私たちがリハビリ業務で関わっている人は、ロボットでも動物でもなく人です。そのため、相手の気持ちを理解したり、寄り添うことは人にしかできません。この人温かい人だなと感じることが出来るのもその人が人だからだと思います。その他にも、患者さん一人ひとりの生活環境、家族環境を考えたうえで、適切なリハビリを行うことは、機械に置き換えることはできません。患者さん一人、一人と真摯に向き合うことが大切だと思います。テクノロジーの良い面、人の良い面。それぞれが生かされて共存し現在より明るい未来のリハビリテーションであることを楽しみにしています。

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