片麻痺の回復にはどのくらいかかるのか

片麻痺の回復

片麻痺の回復にはどのくらいかかるの?

脳梗塞を発症すると、主に片麻痺など「何らかの後遺症」が残ることがあります。そのため介護が必要になる病気として有名ですね。その後遺症は、発症してから少しずつ時間をかけて回復していきますが、その回復の過程は人それぞれです。どの程度回復するのか、いつごろ回復するのか、あるいは回復しないのか。脳卒中後の片麻痺は発症してからある程度の回復が見込めるとされています。しかし発症する前と全く同じ状態まで回復することは少ないとされています。

片麻痺の回復の程度を決定する因子としては、主に脳の障害された部位、(脳出血であれば)出血の大きさ、発症時の麻痺の重症度、発症後の経過、年齢、発症する前の神経状況、生活史など様々な因子が絡んで総合的に決定されます。つまり脳卒中後の回復には個人差がとても大きいのです。そのため、「この人はこう」などと一括りには出来ないのです。比較的早い時期から回復する方もいれば、そうではない方もいます。ゆっくり時間をかけて回復する人もいます。回復が停滞したのち、再度回復する方もいます。様々な症状もありますので、症状によっても回復には個人差があります。

一般的に発症後より状態が落ち着いてくるとともに、片麻痺からの回復が認められます。最も回復する時期としては、発症して最初の一カ月です。発症後一カ月に最も片麻痺の回復が認められる傾向にあります。これは出血した血液が吸収されることや、脳内でむくんでいた部位が治まってくるためです。更に脳卒中の重症度によっても、片麻痺の回復過程には違いが認められます。

ラクナ梗塞や小さな梗塞などの比較的軽度な脳梗塞の場合は、それに比例して片麻痺の回復は比較的良好といわれています。その反面、発症後一カ月で麻痺の回復はほぼ固定される傾向にあるとの話もあります。一方、中等度から重度の片麻痺でも時間の経過とともに回復は認められます。やはり、いずれにしても発症してから最初の時期は回復を目指すうえでとても重要でしょう。

しかし症状の比較的軽い脳梗塞に比べて、著しい回復は困難な傾向があるとされています。大なり小なりの何かしらの後遺症を残すことが多いとされています。中等度の脳卒中では発症後三カ月まではかなりの片麻痺からの回復が認められます。重度脳卒中では発症後六カ月までは緩やかな麻痺の回復が認められます。このように麻痺の程度によっても回復の過程や回復スピードに差があるんですね。でもそれって一概に入院期間が一律であっては、重度の麻痺を呈した方には不利なんじゃないか。。。

「発症して半年が経つと、もう回復はしないって本当?!」

これはかなり昔からリハビリや医療業界で言われているもので、今でもそのように言う方もいます。もしかしたら皆様の中にも「もうこれ以上は回復しません」と言われたことあるって方もいるんじゃないでしょうか?

しかし今では全く違います。例え緩やかでも、片麻痺からの回復が発症後の月日に関係なく起こり得ると今ではいわれています。ただし日にち薬というわけではなく、リハビリを行うことによって片麻痺からの回復を目指せるものであることが前提。とくに重症の麻痺がある場合でも比較的年齢が若い場合、発症一年までの回復が続く例は結構ありますので、一概に期間を定められない難しさがあります。発症してから半年が経過しても、リハビリ病院を退院したあとでも、やはり地道にリハビリを重ねていくことが日々の回復につながるんですね。

そして何より最も大切なのは、諦めない気持ち。ちょっと非科学的な言い方になってしまうのですが。。。

でも、諦めてしまっては、本当は回復する可能性があったとしても、そこで途絶えてしまいます。諦めずに地道にリハビリを行うことで時期や期間に関係なく回復できるのです。

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