誤嚥性肺炎と脳卒中の関係とは

誤嚥性肺炎と脳梗塞

日本人の死亡原因の第5位は肺炎であり、肺炎での死亡率は高齢になるほど上昇している。(※85~89歳の死亡率:第3位、90歳台の死亡率:第2位)

肺炎による死亡者の約90%は65歳以上の高齢者である。数字からも分かるように日本では高齢になるにつれて肺炎の罹患率や死亡率が高くなっている。世界では肺炎での死亡が多いのは高齢者ではなく、小児となっています。世界の小児において単一での死亡としては最大であり、5歳未満の小児の死亡原因の15%を占めています。しかし、肺炎の中でも種類があります。

日本での肺炎による死亡者の90%以上を占めるのは誤嚥性肺炎

食べ物や水分、唾液などが食堂へ入らずに気管に入ってしまうことを誤嚥といいます。通常では、食べ物や水分が通るときには気管の入り口を弁で塞いているため、誤嚥は起こりません。また、もし誤って気管に入ってしまっても、むせが生じ気管から排出することができます。しかし、この機能が低下してしまうと誤って肺や気管に入ってしまい、それにより細菌が繁殖して炎症を起こることで誤嚥性肺炎となります。

脳卒中では感染症を合併することがあり、最も多いのが尿路感染症です。次いで多いものが呼吸器感染症となります。その原因は嚥下機能の低下によるものが多いとされています。摂食嚥下障害の原因疾患の約40%は脳卒中であり、他にパーキンソン病や神経筋疾患、意識障害、認知症、加齢などからなる。摂食嚥下障害を有している場合命の危険性を伴うため、的確な評価が必要とされる。嚥下障害の評価としては、嚥下造影検査(VF検査)や水飲みテストなどがあり、これらの検査等を実施し、誤嚥する可能性があれば、その嚥下能力に合った適切な食物形状にしたり、水分にトロミを調整する。

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