脳卒中で眠れない方が知っておきたい3つの重要なポイント

現代人の多くは、睡眠が足りていないと言われています。実際、日中に眠気に襲われたり、たくさん寝ても疲れが取れないなど、睡眠に関する悩みは尽きません。悩んでいる人が多い割には睡眠について考えたことある人は少ないのではないでしょうか?そもそも「睡眠」ってなぜ必要なのでしょうか? 

人はなぜ眠るのか?睡眠の役割について!

① ホルモンバランスに改善(免疫機能)

季節の変わり目にいつも風邪を引いているという人は、睡眠が十分に取れていない可能性があります。睡眠には様々なホルモンバランスを整える働きがあります。そのため、睡眠不足があると免疫機能のホルモンにも影響が生じて風邪を引きやすくなってしまいます。

② 脳と身体を休める

睡眠には、脳と身体を休息する役割があります。起きている時は、脳と身体は活動的になっています。日中、沢山働いた脳と身体を休息するスイッチの役割を持つのが睡眠です。睡眠の質が落ちると疲れやすくなるのはこのスイッチが機能しなくなるためなのです。

③ 記憶の整理整頓

人は寝ている間にその日あった事を記憶したり、逆に忘れたい嫌な記憶を消したりする役割があります。徹夜明けで勉強していてもすぐに忘れてしまうのは、睡眠不足によって記憶の整理整頓ができていない事が原因です。睡眠不足が健康に悪いことは分かったと思います。

しかし、実は、睡眠の摂りすぎが様々な健康を阻害したり、寿命を縮める可能性がある事はご存知ですか?

睡眠の摂りすぎが身体に及ぼす影響

① 病気になりやすくなる

一晩で8位間以上、睡眠をとられる方は糖尿病になるリスクや心臓病になるリスクを高めると言われています。このように睡眠時間が長すぎると様々な原因で死亡するリスクが高くなると言われています。これらのことから、睡眠の摂り過ぎは寿命を縮める可能性があると言われています。

② 鬱病になりやすい

長時間の睡眠はうつ病になるリスクを高めると言われています。うつ病を発症すると更に睡眠障害に悩まされる方が多いため、注意が必要です。

③ 体重の増加

睡眠時間が7~8時間睡眠よりも長くても短くても体重が増えるという研究結果もあります。また、睡眠時間が9~10時間以上の対象者は、調査期間中に25%の確率で体重が5㎏増加する傾向があったともあります。

このように睡眠は少なすぎても多すぎても健康に悪影響を及ぼすという結果になりました。では、睡眠時間は何時間が良いのでしょうか?

理想の睡眠時間

日本国内での研究結果によると、睡眠時間と死亡率について40~79歳の日本人を対象に調べた調査によると7時間睡眠のグループが最も死亡率が低く、睡眠時間が短くても長くても死亡率が高くなることがわかりました。しかし、日常生活を営む上で毎日、同じ時間に寝る事は難しいと思われます。そのため、睡眠時間よりも睡眠の質を高める努力をしていく事が最も簡単に出来る対策かもしれません。(例えば、夜中にスマホやテレビを控える)

脳卒中と睡眠の関係性は?

では、睡眠時間が脳卒中のリハビリ効果にどう影響するのでしょうか?ある研究では、睡眠不足な学生と十分に睡眠を確保させた学生とで比較すると明らかに睡眠不足の学生は点数が低かったというデータもあります。よくテスト前に徹夜で行っている学生の話をよく聞きましたが、かえって逆効果になってしまうのですね。これは、リハビリでも同じことが言えます。

リハビリでは、歩行訓練や下肢筋力訓練を行っていきますが、この際に重要なのは脳が学習しているという点です。歩行の訓練時や筋力訓練を行っている時にも実は脳も活発に動いています。学習のタイミングに脳が眠っているとリハビリの効果が適切に働かない事もあるのです。つまり、リハビリと睡眠にも深い関係性があるのです。

脳卒中で眠れない方が知っておきたい3つの重要なポイント

睡眠の質を高めるには、睡眠のサイクルを整える。90分単位で睡眠時間を確保する。など調べると様々なものがありますよね。しかし、神経質になり過ぎてしまうと逆に上手く寝付けないなんて事もよくあります。例えば、明日の遠足の事を考えすぎてしまって夜更かししている子供も考えすぎてしまって脳が休まないのも原因の1つです。睡眠時間について意識し過ぎずに睡眠のサイクルを整えるに簡単なことがあります。

◇脳卒中で眠れない方が知っておきたい重要なポイント①

<適度な運動をする>

脳卒中で眠りにつけない方が知っておきたい重要なポイント1つ目は適度な運動をすることです。適度な運動は睡眠に関係するホルモンに大きく影響するので、睡眠サイクルを調整するのに運動は重要です。不眠症の患者に運動療法を行った結果、不眠症が改善されたとの研究もあるくらい運動と睡眠の関係性は深く結びついているみたいです。 

・運動の種類と時間はどれくらい?

まず、運動する時間帯は、午前中に行うことをお勧めしています。夜は睡眠にかけて準備する時間です。活発に運動してしまうと睡眠のスイッチが入りづらくなってしまうんです。なので、運動はなるべく午前中にする事を意識しましょう。運動は、下肢筋力訓練や有酸素運動が望ましいと言われています。頻度に関しては個人差があるので自分の体調や睡眠時間で調整するといいでしょう。下肢筋力訓練では、ハーフスクワット。有酸素運動では、日中の散歩をお勧めします。無理のない時間と転倒には十分に気を付けて行って下さいね。

◇脳卒中で眠れない方が知っておきたい重要なポイント②

<太陽光を浴びる>

体内時計という言葉は皆さんも知っていますよね。実は人間には24時間周期の体内時計が備わっています。毎回、お昼にお腹がすいたり、夜眠くなるのもこの体内時計があるからなんです。ただ、脳卒中後はその24時間の体内時計のリズムが崩れてしまう方が非常に多いです。一度、崩れてしまったサイクルを戻すためには、太陽光を浴びることが重要です。太陽光は、睡眠のサイクルを調整するホルモン生成の役割があると言われています。なので、朝起きたらまず日光を浴びましょう!そして散歩に行きましょう。このサイクルは睡眠の質を高めるためにはもってこいです。

◇脳卒中で眠れない方が知っておきたい重要なポイント③

<副交感神経を高める>

人間には、交感神経・副交感神経があります。脳卒中の方の多くは、歩行時に力が入りやすかったりすることが多く交感神経が活発になってしまうケースがよくあります。睡眠時に大事なのは副交感神経の働きです。この副交感神経を高めるために行って頂きたいのは、深呼吸です。深呼吸をすることでリラックス効果やストレスの緩和に繋がります。深呼吸で注意したいのは、お腹でしっかり深く呼吸することです。深呼吸をお願いするとほとんどの方が胸で呼吸しています。眠る前に目を瞑ってリラックスした状態で行いましょう。

これらを実践して皆さんの睡眠ライフを楽しみましょう!

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