脳梗塞にならないために「血圧」のことを知っておこう
脳梗塞・脳出血などに共通して言われる一番大きな原因は高血圧です。脳内の血管が詰まったり、破れたりして起きるからです。そもそも血圧とは何かご存知ですか?
血圧とはどういうもの?
血液が動脈の血管壁に与える圧力のことです。血液は、全身の臓器や組織に酸素や栄養素を運ぶ役割を担っています。血液の通り道である血管は「ゴムホース」、心臓は「ポンプ」です。心臓「ポンプ」は収縮と拡張を繰り返しながら血液を動脈「ゴムホース」に送り出しています。その際に血液が血管の内側「ゴムホース」に与える圧力が『血圧』です。圧力が強すぎると血管の内側「ゴムホース」に負担がかかります。これが【高血圧】です。圧力が弱すぎて血液が「ゴムホース」の最後まで送られない状態。これが【低血圧】です。圧力が強すぎるのはよくないですが、弱すぎても血液が全身に行き渡らないため問題になります!
一日の中でも変動する血圧
一日の中でも常に血圧は変動しています。起床時から血圧は上がり始め、日中は高い状態が続きます。夜に向かって徐々にさがり、就寝中には最も低くなります。食事や心理状態も血圧に影響します。塩分を摂り過ぎたり、お酒を飲み過ぎたりした翌日や緊張や強いストレスかかっている時は、血圧が上がります!
血圧のメカニズム
血圧は、収縮期血圧(最高血圧)と拡張期血圧(最低血圧)の2つの数値で表されます。収縮期血圧(最高血圧)とは、心臓「ポンプ」の収縮により血液が全身に送り出される時の圧力です。血管壁「ゴムホース」にかかる圧力が最も強くなります。拡張期血圧(最低血圧)とは、血液が送り出された後に心臓「ポンプ」が拡張した時の圧力です。血管壁「ゴムホース」にかかる圧力も最も弱くなります。
・収縮期血圧が140mmHg以上、拡張期血圧が90mmHg以上
・収縮期血圧が140mmHg以上
・拡張期血圧が 90mmHg以上
いずれも高血圧とされ治療が必要です!高血圧は心臓「ポンプ」や血管「ゴムホース」に負担がかかります。加齢による影響も重なると心疾患・脳血管疾患のリスクが高まります!成人男性の3人に1人、成人女性の4人に1人が高血圧と言われています。日々の生活から高血圧にならないように気をつけなければなりません!
高血圧を予防する「けつあつていか」7か条を知っていますか?
「けつあつていか」7か条
け 煙(たばこ)は吸いません
つ 強い血管をつくりましょう
あ 熱いお風呂は入りません
つ 常に気分をリラックス
て 適度な塩分、たっぷり野菜
い いつも歩くことを心がけましょう
か 快眠・快便
「けつあつていか」7か条の内容は?
け 煙(たばこ)は吸いません
たばこを1本吸うと、10~20mmHg血圧が上昇。吸い続けると動脈硬化につながるだけでなく、肺がんや咽頭がんの原因にもなります。
つ 強い血管をつくりましょう
青背魚に多く含まれるEPAやDHAという不飽和脂肪酸、タンパク質やカルシウムも血管を強くするのに有効です。
あ 熱いお風呂には入りません
湯温は40℃ぐらいが適温です。42℃以上の熱いお風呂に入ると、血管が収縮し血管が上昇します。脱衣所との温度差にも注意しましょう。
つ 常に気分をリラックス
イライラしたり緊張をしている時はゆっくりと深呼吸します。鼻から息を吸い、口から吐くことで、血圧は30~40mmHg下がります。
て 適度な塩分、たっぷり野菜
1日の食塩摂取量は6g未満を目標にします。野菜や果物、海藻類には塩分を体外に排出してくれるカリウムがたっぷり。積極的にとりましょう。
い いつも歩くことを心がけましょう
おすすめは有酸素運動です。1日1万歩歩く人は2000歩の人より血圧が低いことが分かっています。逆に激しい運動は血圧を上げてしまいます。
か 快眠・快便
血圧が最も下がるのが睡眠中です。睡眠不足は血圧の高い時間を長くします。排便時のいきみも血圧を上げてしまうので便秘を防ぐことも大切です。
血圧のために、まず変えるべきは【食習慣】そして【適度な運動】です。早歩きやジョギングなど、軽めの有酸素運動を毎日、合計30分以上行うことを目標にしましょう。継続的な運動によって心肺機能が高まると血液循環がよくなります。自然と血圧が下がっていき、さらにカロリー消費にもなるので、高血圧だけでなく生活習慣病全般の対策にも有効です。血圧測定は、決まった時間に同じ環境でおこなうのがポイントです。おすすめは、朝起きて排尿し、朝食前の安静な状態のとき。2回測定し、その平均値を記録しましょう。併せて、前日食べた物や体調などをメモしておくと普段よりも数値が上がった時に原因がわかります。自宅で測定する習慣を持ち自分のカラダの変化をチェックしましょう!